福祉施設やパブリックスペース向けの製品や空間提案を行う「インフィルウェルネス」のWebサイトをご覧いただきありがとうございます。この「エシカルblog」では、「エシカル水栓」というインフィル独自の電気温水機能付き自動水栓製品を通じて、特別養護老人ホーム向けに少しでも施設の運営管理を楽にして、スタッフの方の働きやすい環境の実現に役立てればという思いから記事を掲載していきます。今回のテーマはいつもとちょっと毛色の異なる、私たちインフィルによるエシカル水栓の製品開発についてです。製品開発と言っても今回はどちらかというと製品改善に近いかもしれません。現在のところエシカル水栓は2製品ご用意しており、見た目のフォルムこそスリムでスタイリッシュなタイプと、太めでガッシリしたフォルムのもののどちらかになっています。「瞬間式電気温水器付センサー付水栓」製品としてのスペックという意味ではどちらもほとんど差がないため、施設の方の好みで選んでいただいているのですが、現在開発中の製品はセンサー付の自動水栓ではなくシングルレバー式の構造となっており、水の流量や機能面でも異なっているため、このまま順調に販売まで漕ぎ着けることができれば、施設運営の方からすると水栓を選ぶ際の選択肢がスペック面からも増える形となるのです。
シングルレバー混合水栓はカンタン便利!
これまでのセンサー付自動水栓ではなく何を採用したかというと、それは「シングルレバー混合水栓」です。言葉にするとあまり馴染みがないかもしれないのですが、実物を見れば「なんだ、よくあるこれのことか」とお思いになることでしょう。シングルレバー混合水栓は、ひとつのハンドルで流量と温度を操作できるタイプの水栓で、上下で吐水と止水、左右で温度調整ができる仕組みになっていることが多いです。メリットは操作が簡単で見た目にわかりやすく、片手でも楽にさまざまな調整が可能なところといったところでしょうか。一方でセンサー付自動水栓だと非接触で衛生的だったり、水の出しっ放しを無くすことができるといったメリットもありますので、福祉施設でどちらの水栓を採用すべきかは運営側やスタッフの方の意向によるものとなります。
湯水切り替えが可能に!
そしてセンサー付き自動水栓との大きな違いは湯水の切り替えができるということです。福祉施設の居室における水栓の用途は一般家庭のものとは異なり、調理を行なったり飲み水として一日中使うというわけではなく、手を洗う際や顔を洗う際、洗い物をする際、うがい、歯磨きをする際などといった用途に限られることが多く(施設によっては飲用不可の水栓が使われているところもあるくらいです)、またこの場合はお湯といってもお茶などの熱湯を出すわけではなくて、こうした用途で使いやすい通常の水温プラス15度程度のお湯を指しています。その場合必ずしもお湯と水を使い分けるものでもないため、センサー付き自動水栓の方にメリットを感じることもあるでしょうし、一方でやっぱりお湯と水を使い分けられることのメリットが勝ることもあるでしょうから、やっぱりどちらを選ぶかは運営方針によると言えるでしょう。いずれにせよこのシングルレバー混合水栓版のエシカル水栓が販売されれば、選択肢として選ぶことができるようになるというわけです。
水の流量も少しアップ!?
そしてシングルレバー混合水栓の方が少し水量もアップしています。これも居室内ではジャブジャブ大量に水を使ったりは通常しないため好みの分かれるところかもしれませんが、お湯ではなく水を出す際は瞬間式電気温水器を通す必要がなく流量が増すという仕組みになっています。瞬間式電気温水器は「貯湯式」に対して「瞬間式」という区分にはなっていますが、さすがに水のままで良い時と比較すると瞬間と言えども温める時間がかかるので少し流量が減り気味になる、そういうわけです(「瞬間式」と「貯湯式」について詳しくはこちらの記事をご覧ください)。
まとめ|シングルレバー混合水栓でのエシカル水栓を開発中です
開発中のシングルレバー混合水栓タイプのエシカル水栓は一般に馴染みの深い構造のため見た目にわかりやすく、誰にとっても使いやすいものです。また、湯水の切り替えができるため水とお湯を使い分けることができます。水を使用する際は温める必要がないため、水の流量が少し増します。こうしたシングルレバー混合水栓のメリットとこれまでのセンサー付自動水栓のメリットを比べていただいて、より施設の運営に合っている方を採用するとより過ごしやすい居室の実現に一歩近づくのではないでしょうか?
今後とも株式会社インフィルの「インフィルウェルネス」ならびに「エシカル水栓」をよろしくお願い申し上げます。
「インフィルウェルネス」とは?
住宅設備を軸としたソリューションプロバイダーの株式会社インフィルによる、福祉施設・パブリックスペースのための製品開発や空間提案を行うプロジェクトです。車椅子利用を前提としたオリジナル洗面化粧台「AQUA」と、“日々の生活をしやすく(Day+Easy)”をコンセプトにした福祉施設向けの製品群「Daysy®」を軸に、誰もが快適に使いやすい製品を開発。設計から施工までワンストップで対応することでお客さまの抱えている課題と丁寧に向き合い、ソリューション性の高い提案を行なっています。
「エシカル水栓」とは?
インフィル独自の電気温水機能付き自動水栓「エシカル水栓」は、福祉施設の中でも特に特別養護老人ホームに向けた製品となります。製品価格はもちろん電気代も含めたトータルコストでの改善と飲用可能という機能面の両立を図った「エシカル」の名の通りの製品となっており、多くの施設で高い評価をいただいています。