福祉施設やパブリックスペース向けの製品や空間提案を行う「インフィルウェルネス」のWebサイトをご覧いただきありがとうございます。この「エシカルblog」では、「エシカル水栓」というインフィル独自の電気温水機能付き自動水栓製品を通じて、特別養護老人ホーム向けに少しでも施設の運営管理を楽にして、スタッフの方の働きやすい環境の実現に役立てればという思いから記事を掲載していきます。水栓の水が冷たく感じられるこの季節、手を洗うなどのちょっとした水栓の使用でも温かいお湯が欲しくなるので“湯切れ”はなるべく避けたいものですね。電気温水器を使っているとお湯を使っていないにも関わらず、お湯が出ない、お湯が溜まらないというような症状で困ることもあるのではないでしょうか。
そこで今回は、電気温水器の“湯切れ”でお困りの方へその原因と解決方法についてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください
寒い時期に避けたい“湯切れ”の原因とは?
もし、お湯を使用していてすぐに湯切れが起きてしまう場合は以下のような原因が考えられます。
・貯湯式の共同タンクで同時使用により湯切れが起きる
貯湯式電気温水器は、前もってお湯を沸かして貯めておいたものに水を混合して給湯します。そのため同時にいくつかのところでお湯を使えば、一つの水栓から出るお湯の量はどうしても少なくなります。またタンクの容量が少ない場合、沸かしたお湯がタンクから無くなっても湯切れが起きます。これは電気温水器のトラブルではないため、同時に使うお湯の量を少なくしたり、使用時間をずらしたりする必要があります。
・配管の洗浄でお湯を使用している
電気温水器には、自動で配管やタンク内を洗浄する機能がついているものがあります。洗浄にタンク内のお湯を使用するため、気付かないうちに勝手にお湯が減っているというケースもあります。衛生面から洗浄機能はオンにしておく必要がありますが、洗浄サイクルも考慮に入れて、導入時に使用想定よりもタンクの容量が大きなものを選ぶなどの対策が必要です。
・外気温の影響で湯切れが起きる
屋外の気温も電気温水器のお湯が減る原因の1つとして考えられます。
電気温水器が室内にある場合は影響が少ないですが、エコキュートなど室外に設置する電気温水器は、深夜に沸かしたお湯を貯湯タンクに貯め、日中に使うという仕組みなので影響を受けます。もちろんタンクそのものは保温性に優れていますが、外気温の影響で気温の低下でお湯の温度が下がってしまウ結果、貯湯タンクにお湯はあるけど温かくないために湯切れしていると感じてしまうことがあります。特に冬場は湯温が下がりやすいのでお湯の減りが早いと感じられることが多いようです。
その“湯切れ”!電気温水器の故障の可能性も!?
導入から10年以上を超えた電気温水器の場合、給湯配管が、何らかの要因で詰まったり、水漏れしていれば、電気温水器のお湯が出なくなります。給湯配管のトラブルは突然発生することがあり、前日までは問題がなくても、翌日にお湯が出なくなることもあります。故障の場合、考えられるケースは以下の通りです。
・フィルタのメンテナンス不足
電気温水器の減圧弁のフィルターに汚れが詰まればお湯が出なくなります。実はこれが原因であるケースは多いです。同じように混合水栓のフィルターが詰まるとお湯が出なくなります。いずれもフィルターを清掃することで問題が解消してお湯が出るようになります。
・弁類のトラブル
電気給湯器には混合弁、減圧弁、逃し弁というように弁類が多くあります。弁類にトラブルが発生すると、電気温水器のリモコンにトラブル発生の箇所をエラー表示で知らせてくれるものもあるので特定して交換しましょう。弁類の水漏れは、周りのコネクターや基板が冠水して二次トラブルが発生することも多いので注意が必要です。弁類の部品は消耗品で、対応年数を過ぎた弁類の部品はトラブルの起こる前に交換することをおすすめします。
・配管などの穴開き
電気温水器の中の銅配管やホースに小さい穴が開いて、水漏れが発生することがあります。初めは少量の水漏れでも、だんだん穴が広がって水漏れが酷くなることもあります。ひどい場合は配管の交換だけでなく、基板などの部品の交換が必要なこともあります。
・貯湯タンクの穴開き
電気温水器の貯湯タンクに穴が開いて水漏れが発生することもあります。これには穴が空いている箇所を溶接などで修理対応できることもありますが、穴が空いた箇所によっては修理できない場合は、温水器本体を交換する必要があります。
また、タンクの穴を塞ぐ修理できても、水漏れで別の部品も交換が必要になるケースもあります。
・パッキンの劣化によるトラブル
電気温水器は貯湯タンクの内部には電気ヒーターがあり、これを取り付ける箇所のパッキンが経年劣化によって水漏れを発生することもあります。
・給水配管、給湯配管の水漏れ
電気温水器本体が原因ではなく、給水配管、給湯配管の水漏れなどで湯切れが起きるケースがあります。その場合は水道業者に調べてもらって見積もりを取ることをおすすめします。
温水器の故障を早く見つけるためにチェックすべきこと
温水器の水漏れによるトラブルは2次被害が発生することが多く、放っておくといざ修理するときには費用がかさんでしまう可能性が高いです。そのため早期発見、早期対処が大事になります。何となく早く湯切れが起こるし、頻度が上がったけれども、お湯が出ているからいいだろうとそのまま放っておいて、あとで高額な修理費に驚いたという話はよく聞きます。次のような症状があるときは早めに業者に相談しましょう。
・電気温水器の周りが濡れている
・以前よりお湯の減り方が早い気がする
・電気温水器にエラーがよく表示される
・漏電遮断器が作動することがある
定期的に電気温水器の周りをチェックすることをおすすめします。屋外設置の温水器の場合、設置場所によってはなかなかチェックしづらいかもしれませんが、トラブルを未然に防ぐためこまめにチェックしたほうがよいでしょう。
“湯切れ”の起きない瞬間式電気温水器
水道水が冷たく感じるこの冬場の時期に、なるべく避けたい“湯切れ”ですが、湯切れの起きない電気温水器も存在します。
それは瞬間式電気温水器です。瞬間式ならば使用時に給水管を瞬間的に温めるだけなので、お湯を溜める貯湯タンクが必要なく湯切れは起きません。
また、タンクなどの部品が不要なため製造コストが抑えられ、導入コストがリーズナブルです。
さらに、貯湯タンクに貯めておかないので、水栓からのお湯は飲用可能です。
良いとこずくめの瞬間式電気温水器ですが、デメリットもあります。
瞬間で沸かすので、お湯の温度はそれほど高温になりません。これは、もともと福祉施設の居室での水栓使用を想定していて、冬場に指がかじかむくらいの冷たい水を“使用に辛くない程度”の“水温+15度”にまで水温を上げるという設計思想のためです。つまり、お茶を入れるための80度のお湯を出すことは想定せず、日常で使う快適な水温に留めています。それでも“水温+15度”で水が一番冷たい時期でも22度以上の給湯が可能です。水温が22度以上あれば洗顔や手洗いなどの整容にも快適に水栓を使用することができるのではないでしょうか。
まとめ | 更新時にはそれぞれのメリットを検討して
今回は冬場のこの時期に避けたい“湯切れ”について、その原因と対処方法をご紹介しました。電気温水器を快適に使用するためには、こまめなチェックとメンテナンスが大切ですが、もし耐用年数を過ぎて故障が頻発する場合、温水器の更新も検討されてはいかがでしょうか?私たちインフィルの扱う“エシカル水栓”ならば導入コストがリーズナブルな上、毎月のランニングコストも抑えられるとご好評をいただいています。まずはご相談してみてください。故障した温水器の修理代やその後のランニングコストと見比べてもそれ以上のメリットがあるかもしれません。最後までご覧いただきありがとうございます。またよろしくお願いいたします。
「インフィルウェルネス」とは?
住宅設備を軸としたソリューションプロバイダーの株式会社インフィルによる、福祉施設・パブリックスペースのための製品開発や空間提案を行うプロジェクトです。車椅子利用を前提としたオリジナル洗面化粧台「AQUA」と、“日々の生活をしやすく(Day+Easy)”をコンセプトにした福祉施設向けの製品群「Daysy®」を軸に、誰もが快適に使いやすい製品を開発。設計から施工までワンストップで対応することでお客さまの抱えている課題と丁寧に向き合い、ソリューション性の高い提案を行なっています。
「エシカル水栓」とは?
インフィル独自の電気温水機能付き自動水栓「エシカル水栓」は、福祉施設の中でも特に特別養護老人ホームに向けた製品となります。製品価格はもちろん電気代も含めたトータルコストでの改善と飲用可能という機能面の両立を図った「エシカル」の名の通りの製品となっており、多くの施設で高い評価をいただいています。