福祉施設やパブリックスペース向けの製品や空間提案を行う「インフィルウェルネス」のWebサイトをご覧いただきありがとうございます。この「エシカルblog」では、「エシカル水栓」というインフィル独自の電気温水機能付き自動水栓製品を通じて、特別養護老人ホーム向けに少しでも施設の運営管理を楽にして、スタッフの方の働きやすい環境の実現に役立てればという思いから記事を掲載していきます。温水器には様々な方式がありますが、中でもインフィルが取り扱う“エシカル水栓”はシンプルな構造をしています。構造が単純なので機能が少ないのではと心配される方も中にはおられますが、逆にシンプルな構造だからこそのメリットがあります。今回はそれらを一つひとつご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。

まず“エシカル水栓”がシンプルな点は以下の通りです。

・加熱方式がシンプル
電気温水器は電気を金属に通すことによって電熱ヒーターを使って水を直接加熱してお湯を作ります。中でも瞬間式電気温水器には貯湯タンクがなく給水途中の配水管をヒーターで温めるだけのとてもシンプルな加熱方式です。

・エネルギー消費のタイミングがシンプル
貯湯型電気温水器は水温が下がれば保温のため電力を消費しますが、瞬間式電気温水器は使用する時だけ電力を消費します。

・温水器の部品構造がシンプル
瞬間式電気温水器は、本体に水を通す配管部品と、そこを通る水を加熱するヒーター部品、電源周りの部品があるだけのシンプルな構造です。

・限定されたシンプルな機能
“エシカル水栓”には、温度調整機能がありません。給水途中の配管に電気ヒータで“プラス15度”を加えるだけのシンプルな機能です。これは福祉施設の居室内における水栓は手を洗ったり、歯磨きやうがいをするなどが主な使い道と想定しているからです。インフィルは冬の寒い時期に手がかじかんでしまう冷たい水を使いやすい温度まで引き上げるという意図で“エシカル水栓”を設計していて“プラス15度”にすれば日常で使うのに快適な水温の範囲内に収まると考えています。

・設置場所がまとまっていてシンプル
温水器本体が洗面台の下に収まるので、屋外にスペースを取ることがありません。温水器を屋外に設置しないので、屋内の水栓と屋外の温水器本体を繋げる長い配水管を這わせる必要がありません。

上記の通り“エシカル水栓”は他の方式の給湯器と比べて非常にシンプルな構成になっています。このシンプルなことによるメリットが以下の通りです。

・製造コストが低いため導入がリーズナブル
シンプルな構造で部品点数が少なくすむため、低コストで製造できます。そのため製品単価がリーズナブルになり導入しやすくなります。

・導入時の設置コストが安い
給湯器の設置場所が洗面台の下で水栓の近くなので、屋外設置の給湯器に比べて配管の設置工事費用などがかからないので工事がしやすく、設置コストがリーズナブルになります。

・故障が起きにくい
瞬間式電気温水器はシンプルな構造で故障が起きにくいと言えます。

・修理がしやすい
万が一、故障しても部品点数の少ないシンプルな構造のため比較的修理がしやすいです。

・ランニングコストがリーズナブル
瞬間式電気温水器は使用時のみ電力消費するため、電気代を安く抑えられます。加えて、故障しにくく耐用年数が長いのでトータルで見ればランニングコストを低く抑えることができます。

・メンテナンスがしやすい
貯湯型電気温水器などタンクを使う物は定期的にタンク内部を掃除しないと給水にゴミが混ざったりすることがありますが、瞬間式電気温水器はタンクのないシンプルな構造のため、とくにメンテナンスを必要としません。おかげで日頃の業務にお忙しいスタッフの方へ給湯器のメンテナンス作業が発生しません。

・耐用年数が長い
配水管を温めるだけのシンプルな構造なので不具合が起きにくいので永らくお使いいただけます。

・“湯切れ”が起きない
貯湯型タンクを使う温水器は、大量にお湯を使うとタンクのお湯がなくなり湯切れを起こします。そのため一度湯切れが起こると再びタンクにお湯を貯めて供給されるまで時間がかかります。
瞬間式電気温水器は、使う瞬間にお湯を沸かすため、貯湯型電気温水器やエコキュートのような湯切れが起きません。

・“飲用可能”
福祉施設の飲み物そのものはペットボトルなどを利用することが多いため、居室に設置された洗面化粧台から出る水を飲み水として使うことはほとんどありませんが、うがいや歯磨きにも使う時に口にも水が入るので、飲んでしまう＝誤飲してしまうということがあります。ですから最初から“飲用可能”な水を供給できる水栓を使う方が安心です。貯湯タンクにお湯を貯めない瞬間式温水器は、通常の水温に“プラス15度”の熱を加えるだけなので“飲用可能”です。

今回は福祉施設の居室内で瞬間式電気温水器の“エシカル水栓”のシンプルな構造が、どのような利点があるかをまとめてご紹介しました。こうしてメリットを羅列してみると福祉施設の居室内で温水器に求められる機能の優先順位が見えてきませんか？機種をあれこれ検討しているときは、ついついカタログスペックに目が行きがちで高機能な物が魅力的に映ったりします。また、導入単価だけを見て判断するとその後のランニングコストが高く付いてしまうことも。そのように判断に迷われたら“エシカル水栓”もご検討に加えていただければ幸いです。福祉施設の居室内で本当に必要なことをバランスよく備えた“エシカル水栓”はきっと福祉施設の現場でお役に立てることと存じます。ぜひインフィルにご相談ください。今後ともよろしくお願いいたします。