福祉施設やパブリックスペース向けの製品や空間提案を行う「インフィルウェルネス」のWebサイトをご覧いただきありがとうございます。この「エシカルblog」では、「エシカル水栓」というインフィル独自の電気温水機能付き自動水栓製品を通じて、特別養護老人ホーム向けに少しでも施設の運営管理を楽にして、スタッフの方の働きやすい環境の実現に役立てればという思いから記事を掲載していきます。今回は、インフィルの瞬間式電気温水器“エシカル水栓”が、福祉施設全体の電気計画での必要電気容量が大きくなる理由と実際の電気料金についてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
“エシカル水栓”の福祉施設内全体での必要電気容量は?
カタログを見ると、インフィルの瞬間式電気温水器“エシカル水栓”の消費電力は1.36kWhなので、一般的な貯湯式電気温水器(3リットル)の消費電力約0.6kWhと比べると消費電力は大きいのではないか!?と心配されるお話をよく聞きます。
また、福祉施設全体の電気計画を確認したときに、瞬間式は貯湯式と比べて必要電気容量が大きく電気料金がかかるのではないか?とも心配される方もおられます。
実際にかかる電気料金は、カタログ消費電力や必要電気容量だけでは算出できず、いざ使ってみたら貯湯式電気温水器と比べて瞬間式の方が電気代は低く抑えられるケースが多いです。なぜ消費電力や必要電気容量の数値が大きいのに電気代が安くなるのでしょうか?
これは電気料金が機器の消費電力だけでなく使用時間や使用タイミングにも影響されるからです。電気温水器の方式による使用時間の違いについては、以前の記事『【図解】電気温水器の瞬間式と貯湯式の違いについて』で説明していますのでそちらをご覧ください。(記事はこちら)
必要電気容量は最大電気容量で設計するため大きくなってしまいがちです。実は電気工事業者は施設全体で必要な電気容量を策定するときにブレーカーが落ちないよう機器を100%使用する前提で試算します。どのような施設でも利用中の停電は避けなければなりませんから、最大限の見積もりをして電気容量に余裕を持たせて設計されるわけです。つまり、瞬間式電気温水器が100台あれば同時に稼働できる100台分の電気容量を確保した設計にする必要があるため、必要電気容量の数値も跳ね上がってしまうわけですね。実際には瞬間式電気温水器は、水栓を使用する瞬間だけ電力を消費するので施設全体に負荷はかからず結果的に余裕のある電気容量になります。
福祉施設の居室内での実際の同時使用数ってどれくらい?
ところで必要電気容量は機器を100%使用することを想定して試算していますが、福祉施設の居室内で電気温水器を全室で同時に使うようなことってあるのでしょうか?
実際は福祉施設の居室が100室あっても洗顔やうがいをする時間はズレますので水栓の同時使用が100%になることはまずありません。福祉施設の現場の方に伺っても、実際に同時に水栓を使用されるタイミングは多く見積もっても40パーセント、ほとんどの場合は10パーセント以下なのが実際の姿ではないでしょうか?
電気温水器の同時使用が40%程度なら瞬間式にコストメリットがある
たとえ電気温水器100台のうち30台〜40台を同時使用したとしても、貯湯式電気温水器と比較すると瞬間式電気温水器の方が消費電力は少なくコストメリットがあります。実際の同時使用台数はそれよりももっと少ないですから電気料金もリーズナブルに抑えられるというわけです。
(図1)
以上のように電気料金の削減には、カタログの数値だけなく、実際の電力使用時間やタイミングも考慮してトータルで検討する必要があります。
電気代など、コスト削減でお悩みの福祉施設の管理者の方は、ぜひ一度インフィルへご相談ください。
次回は“エシカル水栓”を200V電圧に変更するメリットについてご紹介します。
えっ!200V!と、数字だけ見ると100Vの倍なので、電気代も倍かかりそうなイメージがありますが、実際はどうなのでしょうか?ご興味のある方はぜひ記事を読んでいただければ幸いです。
まとめ | 電気温水器の電気使用料は、実使用状況で考えて
今回は、電気計画で“エシカル水栓”の施設全体の必要電気容量が大きくなる理由と実際の電気料金についてご紹介しました。記事でご紹介した通り“エシカル水栓”は実際の電気料金を抑えられる製品ですので、福祉施設のコスト削減にお悩みの福祉施設の管理者の方はぜひこの機会に“エシカル水栓”のご検討をおすすめします。まずはインフィルまでご相談ください。それぞれ異なる施設の環境に合わせて、カタログスペックだけでは分からない実際のランニングコストを考慮したよりよい解決方法を一緒に考えご提案させていただきます。今後ともよろしくお願い申し上げます。
「インフィルウェルネス」とは?
住宅設備を軸としたソリューションプロバイダーの株式会社インフィルによる、福祉施設・パブリックスペースのための製品開発や空間提案を行うプロジェクトです。車椅子利用を前提としたオリジナル洗面化粧台「AQUA」と、“日々の生活をしやすく(Day+Easy)”をコンセプトにした福祉施設向けの製品群「Daysy®」を軸に、誰もが快適に使いやすい製品を開発。設計から施工までワンストップで対応することでお客さまの抱えている課題と丁寧に向き合い、ソリューション性の高い提案を行なっています。
「エシカル水栓」とは?
インフィル独自の電気温水機能付き自動水栓「エシカル水栓」は、福祉施設の中でも特に特別養護老人ホームに向けた製品となります。製品価格はもちろん電気代も含めたトータルコストでの改善と飲用可能という機能面の両立を図った「エシカル」の名の通りの製品となっており、多くの施設で高い評価をいただいています。