福祉施設やパブリックスペース向けの製品や空間提案を行う「インフィルウェルネス」のWebサイトをご覧いただきありがとうございます。この「エシカルblog」では、「エシカル水栓」というインフィル独自の電気温水機能付き自動水栓製品を通じて、特別養護老人ホーム向けに少しでも施設の運営管理を楽にして、スタッフの方の働きやすい環境の実現に役立てればという思いから記事を掲載していきます。今回のテーマは「エシカル水栓」を導入する際に気になる、福祉施設での電圧、使用電力と電気料金との関係について。ちりも積もれば山となる、ではありませんが、多くの居室を抱える福祉施設の運営の方には、一つ一つの設備の電気料金はとても気になる話題ではないでしょうか?
消費電力が大きいと電気代ってあがるの?
私たちが瞬間式の電気温水器を採用している「エシカル水栓」をお客様に薦めようとすると、貯湯式のものと比べて消費電力が高いから電気代が上がるのでは?と危惧されるケースがよくあります。電気料金体系に詳しい方ですと特に高圧電力の契約では瞬間ピークの電力使用量が見られるというのをご存知ですので、今ある電気温水器のリニューアルとして「エシカル水栓」を導入して良いか心配されるというわけですね。
そもそも福祉施設の多くが契約されている高圧電力の契約とはどのようなものなのでしょうか?
高電圧の仕組みでは直近12カ月間の最大値が影響される
高圧電力の契約電力の使用量は、直近12カ月間における電力使用の最大値で決まる仕組みになっています。ここで言う最大値とは、「工場の設備を一斉に稼働させた」「夏の暑い日に空調をフル稼働させた」など、電力使用が一時的にピークを迎えた時に起こります。高圧電力の契約では、この一時的な電力使用の最大値が上がると契約電力が引き上がり、毎月の基本料金が上がるようになっているというわけです。
つまり、日頃から一生懸命省エネに取り組んでいたとしても、一時的な電力使用量が増えてしまうと、過去の最大値が更新されてしまうので基本料金が上がってしまうのです。
これを見ると、一時的に消費電力を必要とする瞬間式のエシカル水栓の方が分が悪いと思われがちですが、実際には多くの施設で瞬間式のエシカル水栓に換えることで一般的な電気温水器と比較して約93%*もの節電が可能で電気料金が低く抑えられています。これはいったい、どういうことでしょうか?
* 1回あたりの使用量:0.33L、1日使用回数:10回、使用温度:36℃(電気温水器) / 供給水温+16℃(エシカル水栓) / 電気温水器:7,728円/年、瞬間式電気温水器:672円/年 合計電気量より試算(電気料金30円/kwhの場合)
瞬間式電気温水器「エシカル水栓」で電気料金を安くできる
貯湯式の電気温水器は施設全体で一斉稼働するためピークの電力使用率が高いのですが、「エシカル水栓」が採用している瞬間式の電気温水器は実際に使う時にのみ消費されるため使う人のタイミングが問題となります。実際の施設運営ではなかなかいくつもの居室で同時に水栓を使うというのも考えにくいため、使用するタイミングが同時でなければピーク時の電力と言ってもそこまで上がらないのではないでしょうか。
この電気料金の算出で言うと、仮に施設の半分の利用者が同時に使用することがあったとしても、請求される電気料金への影響は少ないと考えられます。なので、一見消費電力が高い瞬間式電気温水器のはずなのに、蓋を開けてみれば貯湯式の電気温水器を使用していた時よりも大幅に電気料金が下がっていた、という現象が起きるというわけです。
まとめ|高圧電力の契約では個々の消費電力ではなく、施設全体でのピーク時の使用電力が電気料金に直結する
2021年9月ごろから上がり続ける電気料金の原因は世界情勢によるものであり、今なお下がる気配を見せません。施設内で使用している電気温水器の調子が悪くなってきてそろそろリニューアルを、と思われている場合は、瞬間式電気温水器を採用している「エシカル水栓」を検討されてみてはいかがでしょうか?他の記事でも触れているように、「エシカル水栓」には保温するための電力が必要ないから電気代を安く抑えることが可能です(詳しくはこちらの記事もご参照ください)。
今後とも株式会社インフィルの「インフィルウェルネス」ならびに「エシカル水栓」をよろしくお願い申し上げます。
「インフィルウェルネス」とは?
住宅設備を軸としたソリューションプロバイダーの株式会社インフィルによる、福祉施設・パブリックスペースのための製品開発や空間提案を行うプロジェクトです。車椅子利用を前提としたオリジナル洗面化粧台「AQUA」と、“日々の生活をしやすく(Day+Easy)”をコンセプトにした福祉施設向けの製品群「Daysy®」を軸に、誰もが快適に使いやすい製品を開発。設計から施工までワンストップで対応することでお客さまの抱えている課題と丁寧に向き合い、ソリューション性の高い提案を行なっています。
「エシカル水栓」とは?
インフィル独自の電気温水機能付き自動水栓「エシカル水栓」は、福祉施設の中でも特に特別養護老人ホームに向けた製品となります。製品価格はもちろん電気代も含めたトータルコストでの改善と飲用可能という機能面の両立を図った「エシカル」の名の通りの製品となっており、多くの施設で高い評価をいただいています。