福祉施設やパブリックスペース向けの製品や空間提案を行う「インフィルウェルネス」のWebサイトをご覧いただきありがとうございます。この「エシカルblog」では、「エシカル水栓」というインフィル独自の電気温水機能付き自動水栓製品を通じて、特別養護老人ホーム向けに少しでも施設の運営管理を楽にして、スタッフの方の働きやすい環境の実現に役立てればという思いから記事を掲載していきます。さて、福祉施設において温水器の故障は避けたいものです。一般的に電気温水器は壊れにくく耐用年数が長いと言われていますが、今回はその理由を使用環境や構造の面から考えてみました。ぜひ最後までご覧ください。
電気温水器の寿命は何年なの?
一般的に電気温水器の平均寿命は10~15年と言われていますが、寒冷地や温暖な地域では稼働率や設置環境により寿命も異なります。また、日頃のメンテナンスの程度によっても寿命は大きく変わってきます。
中には20年~30年も使用し続けられているという声も多く聞かれます。
国の定める耐用年数(減価償却期間)は6年
電気温水器の法定耐用年数(減価償却期間)は、国税庁によって原則6年と定められています。
国税庁のホームページにある『減価償却資産の耐用年数等に関する省令』には次のように定められています。
「電気冷蔵庫、電気洗濯機その他これらに類する電気又はガス機器 6年」
電気温水器を事業などの業務用として購入する場合、経費として計上することができます。また、デイケア施設のオーナーも経費として扱えます。
したがって給湯器を減価償却費として計上する場合、1年あたりの費用は「購入費用/6(年)」という計算式で算出することができます。
ただし、耐用年数6年というのはあくまでも税法上の基準であって、実際の電気温水器の寿命が6年というわけではありません。なお、電気温水器の減価償却処理は価格によって異なりますので詳しくは担当の税理士や最寄りの税務署にご相談ください。
電気温水器が故障しにくいと言われる理由
電気温水器は、20年~30年くらい、寿命が長持ちするケースも珍しくありません。そのため「電気温水器は故障しにくい」という声もよく聞きます。
多くの給湯器の耐用年数が10年程度とされる中で、なぜ電気温水器の耐用年数が長いのでしょうか?その理由を見てみましょう。
電気温水器は、他の給湯器に比べると湯沸かしの仕組みがとてもシンプルなため、故障する箇所のリスクが少ないのが理由の一つです。貯湯式電気温水器ならば家庭用の電気ポットを大きくしたようなもので、電熱ヒーターの熱でタンクに貯めた水を温めてお湯を作る構造になっています。
また、瞬間式電気温水器の場合は仕組みがさらにシンプルになります。水を溜めて温めるタンクは存在せず、給水管を直接、瞬間的に温めるという構造です。
このように構造がシンプルな電気温水器の湯沸かしの仕組みは、他の給湯器と比べて壊れにくいという印象を受けるようです。
しかし、一般的なメーカーのモデルチェンジは10年くらいで、給湯器の製造が中止されてから10年後には部品供給の義務はなくなります。メーカーに修理部品がなくなり次第、修理や消耗品の交換が難しくなってしまうので、注意が必要です。
居室内の電気温水器はさらに寿命が長くなる?
一般的な電気温水器の寿命は10年~15年と言われています。しかし、福祉施設の居室内では、実際には20年以上使っているという事例も見られます。
電気温水器の寿命は、使用頻度や部品のグレード、設置条件などによって変わってきます。
多くの福祉施設の居室内では、そもそも空室期間というものがあります。当然、空室の間は電気温水器が稼働しないため、総合的にみて長持ちしやすい傾向があります。また、多くの福祉施設では、コスト面を考えてよりシンプルな機能のみを装備した電気温水器が採用されています。とくに福祉施設で使う高グレードの電気温水器は壊れにくいと言われます。機能面でみても追い炊き機能がついているフルオートタイプの電気温水器に比べると「給湯機能のみ」というシンプルな電気温水器の方が故障リスクは下がります。
老人ホームでは、そのようなシンプルな機能や高いグレードの電気温水器が採用されることが多いため「寿命が長い」と言われる傾向にあるようです。さらに、福祉施設の居室内では、小型の電気給湯器を洗面台の下に設置しているので、紫外線に当たらず、風雨にさらされず、塵やホコリの影響を受けにくい室内に設置されていることも、寿命が長い要因の一つと言えるかもしれません。
電気温水器のリニューアルの目安となる症状って?
一部で長持ちすると言われる電気温水器ですが、一般的には使い始めてから10年程度で故障の兆候が現れます。
耐用年数が近づくと起こるサインには次のような症状があります。
・貯湯タンクからの水漏れ
・お湯に異物が混じる
・エラー表示が頻繁に出る
・お湯が出にくい
・お湯が沸くまでの時間がかかる
・お湯の温度が安定しない
電気温水器に上のような不具合が頻繁に起こるようになったら、リニューアルの目安と考えてもよいかもしれません。
これらの症状は修理で対応できる場合もありますが、修理費用が膨らんで新品を購入した時とそれほど出費が変わらないこともあります。
さらに貯湯タンクからの水漏れが原因で、漏電などによる火災事故に繋がる恐れもありますので注意が必要です。
まとめ | 福祉施設には確かな品質の電気温水器を!
今回は、電気温水器の耐用年数が長いと言われる理由を環境や構造からご紹介しました。電気温水器の中でもインフィルの“エシカル水栓”は、瞬間式という仕組みで、福祉施設向けにグレードの高い部品を使い、機能も“プラス15度”という、とてもシンプルな構造なので永らく安心してお使いいただける製品です。温水器が耐用年数を迎えてそろそろ施設の水栓のリニューアルお考えの管理者の方は、ぜひ一度ご検討いただければ幸いです。シンプルな構造による採用しやすい導入コストに加えて、使用しない時には電力を消費しない仕組みはランニングコストの面でも大変ご好評をいただいています。ぜひお気軽にインフィルまでご相談ください。それではまた、よろしくお願いいたします。
「インフィルウェルネス」とは?
住宅設備を軸としたソリューションプロバイダーの株式会社インフィルによる、福祉施設・パブリックスペースのための製品開発や空間提案を行うプロジェクトです。車椅子利用を前提としたオリジナル洗面化粧台「AQUA」と、“日々の生活をしやすく(Day+Easy)”をコンセプトにした福祉施設向けの製品群「Daysy®」を軸に、誰もが快適に使いやすい製品を開発。設計から施工までワンストップで対応することでお客さまの抱えている課題と丁寧に向き合い、ソリューション性の高い提案を行なっています。
「エシカル水栓」とは?
インフィル独自の電気温水機能付き自動水栓「エシカル水栓」は、福祉施設の中でも特に特別養護老人ホームに向けた製品となります。製品価格はもちろん電気代も含めたトータルコストでの改善と飲用可能という機能面の両立を図った「エシカル」の名の通りの製品となっており、多くの施設で高い評価をいただいています。