福祉施設やパブリックスペース向けの製品や空間提案を行う「インフィルウェルネス」のWebサイトをご覧いただきありがとうございます。この「エシカルblog」では、「エシカル水栓」というインフィル独自の電気温水機能付き自動水栓製品を通じて、特別養護老人ホーム向けに少しでも施設の運営管理を楽にして、スタッフの方の働きやすい環境の実現に役立てればという思いから記事を掲載していきます。水栓からのお湯を透かして見ると微かにゴミが混じっている、そんな経験はありませんか?福祉施設で使う水は清潔でありたいものです。今回は水栓のお湯にゴミが混じってお困りの方へ、その原因と解決方法についてご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
水栓のお湯が汚れる原因とは?
福祉施設の居室内で利用者が、うがいや整容で日常的に使用する水は清潔でありたいものです。水の質は利用者の健康にも大きく影響します。ですから、もし水栓のお湯にゴミが混じっていたら使いたくないという方がほとんどではないでしょうか。それらのゴミは流水を続けること出なくなることもありますが、もしもお湯の汚れが続くような場合は注意が必要です。そもそもなぜ水道水にゴミが混入してしまうのでしょうか?その原因と考えられるものを以下にご紹介します。
・水道水そのものが汚れている
建物の貯水タンクや水道管の清掃作業をすると一時的に水道水にゴミが混じることがあります。この場合、清掃作業の日時があらかじめ決まっていて、その注意を事前に告知されますので、当日はサビの混じったような汚れた水が出ますが、流水を続けるとやがて無色透明のきれいな水になります。
・温水器のメンテナンス不足
フィルタ(ストレーナー)などがメンテナンス不足で、そこから汚れが出てきてしまう例もあります。フィルターは貯湯タンクに給水するときにゴミなどを取り除く役割がありますが、地域の水質や水道管などの老朽化によって汚れが溜まります。汚れていれば歯ブラシなどで清掃しましょう。
また、貯湯タンクの底に堆積した汚れが出てくるケースもあります。貯湯タンクには水道水に含まれるミネラルや塩素が、水をお湯にする過程で析出して不純物として堆積するため、定期的にタンク内部を水抜きしないと給水が汚れることがあります。
また、エコキュートは内部に手が入らないような構造になっているため浴槽のようにブラシなどを使って掃除するということができません。水抜きだけではタンク壁面のぬめりなどは落とし切ることができないため、定期的に業者に依頼する必要があります。専門の業者であってもタンク内部を直接洗うことはできませんが、特殊な薬剤などを使って、タンク内の汚れを落としてくれます。さらに、汚れの原因は貯湯タンクだけでなくヒートポンプの配管などにもあるので、業者に依頼するときには費用は高くなりますが、配管も含めた清掃をしてもらいましょう。
いずれにしても水が汚れていれば飲用には不向きですし、うがいや整容での使用もしにくいものです。
そのお湯の汚れ!温水器の劣化の可能性も!?
耐用年数の過ぎた温水器では劣化によるゴミの混入の可能性も考えられます。その主な例を以下に紹介します。
・貯湯タンクの劣化による内壁のサビが落ちた汚れ
長年、水の沸騰加熱の繰り返しを続けて耐用年数を過ぎた貯湯タンクの中では内壁の金属が劣化してサビが発生しやすくなります。サビなどのゴミはタンクの底に溜まり水抜き清掃で取り切れない汚れが流水に混ざることがあります。
・給水管の汚れが混入
一般的に給水管の耐用年数は材質によって違いますが、およそ10年から30年くらいです。古い金属素材の水道管はサビが混入して赤水がでる例が多くあります。その他にも亜鉛メッキが溶け出して白濁水が出たり、黄水が出ることもあります。さらにサビがひどくなると給水管内のサビがコブ状になって流水の邪魔をし、水量が減少するというような例もあります。
そもそも貯湯タンクのお湯は飲用に不向き
エコキュートを含む貯湯式温水器のお湯が“飲用不可”ということは意外と知られていません。えっ!エコキュートのお湯って飲めないの!?と驚かれるかもしれませんが、エコキュートなど貯湯タンクを使う方式の温水器は、タンクにお湯を入れることで水質基準を満たせなくなる可能性があります。
よく、同じタンクの例として高層建築の貯水タンクに入っている水は“飲用可能”なのに、なぜ貯湯タンクのお湯は“飲用不可”なの?と聞かれることがありますが、貯水タンクの水はカルキが入っているのである程度の時間が経っても“飲用可能”なのに対し、温水器の貯湯タンクでは一度温めることで水のカルキが抜けてしまうので国の安全基準を満たさず“飲用不可”となるというわけです。
ちなみに加熱でカルキが抜けても時間が経っていない温水であれば“飲用可能”です。
“飲用可能”な瞬間式電気温水器
瞬間式電気温水器は瞬間でお湯を沸かすために“飲用可能”です。しかも貯湯タンクがないためタンク内の劣化による汚れの混入もありません。タンクの掃除などメンテナンスがとくに必要ないので、定期的にメンテナンスを依頼する業者への費用や、日々の忙しい業務の中でメンテナンス作業が負担になる可能性がありません。さらにシンプルな構造の瞬間式電気温水器なら故障やトラブルが少ないのも特徴です。
まとめ | 汚れが続くならリニューアルも検討に
今回は温水器から出るお湯が汚れる原因とその対処方法についてご紹介しました。電気温水器の耐用年数は15年くらいと言われており、それを過ぎるとたとえ供給される水温に問題がなくても、今回ご紹介したようにゴミが混じるなどの不具合が発生することがあります。原因を突き止めて劣化した部品などの交換やメンテナンスで済む場合もありますが、修理費が思ったより高額になってしまう場合にはリニューアル交換もご検討されてはいかがでしょうか?“エシカル水栓”ならば導入しやすいリーズナブルな価格に設定されている上、故障やトラブルが少ないことで定評があります。これまで福祉施設に6,500台以上の導入実績があり、省電力設計によるランニングコストの低さでもご好評をいただいています。今回のようなお湯の汚れなどでお困りの際にはぜひ一度ご相談ください。インフィルでは一つひとつの福祉施設の現場で本当に必要なことを見極めて、最適なご提案をさせていだきます。ぜひともよろしくお願いいたします。
「インフィルウェルネス」とは?
住宅設備を軸としたソリューションプロバイダーの株式会社インフィルによる、福祉施設・パブリックスペースのための製品開発や空間提案を行うプロジェクトです。車椅子利用を前提としたオリジナル洗面化粧台「AQUA」と、“日々の生活をしやすく(Day+Easy)”をコンセプトにした福祉施設向けの製品群「Daysy®」を軸に、誰もが快適に使いやすい製品を開発。設計から施工までワンストップで対応することでお客さまの抱えている課題と丁寧に向き合い、ソリューション性の高い提案を行なっています。
「エシカル水栓」とは?
インフィル独自の電気温水機能付き自動水栓「エシカル水栓」は、福祉施設の中でも特に特別養護老人ホームに向けた製品となります。製品価格はもちろん電気代も含めたトータルコストでの改善と飲用可能という機能面の両立を図った「エシカル」の名の通りの製品となっており、多くの施設で高い評価をいただいています。