福祉施設やパブリックスペース向けの製品や空間提案を行う「インフィルウェルネス」のWebサイトをご覧いただきありがとうございます。
前回の記事では、寄付やボランティアではなく、事業活動を通じて継続的に社会の課題を解決する「ソーシャルビジネス」の考え方をご紹介しました。後編となる今回は、車椅子用洗面化粧台アクア洗面に続き私たちインフィルが提供する「エシカル水栓」が、具体的にどのような社会課題の解決につながっているのかを解説します。
ビジネス上の強みが、そのまま社会課題の解決につながる インフィルが開発・販売する設備には、高齢化社会が抱える様々な課題に対する「解決策」としての価値が込められています。具体的に5つのポイントから、その社会的価値をご紹介します。
瞬間式電気温水器による省エネと安心
当社の特徴的な商品のひとつとして、瞬間式電気温水器の“エシカル水栓”があります。
高齢者福祉施設の洗面化粧台では、一般的に貯湯式電気温水器が採用されることが多くあります。貯湯式は、タンクの中にお湯をためて保温しておく仕組みです。一方、瞬間式電気温水器は、必要なときに必要な分だけ水を温める仕組みです。
この違いは、施設運営にとって大きな意味を持ちます。
まず、瞬間式電気温水器は、貯湯し続けるための待機電力が不要です。そのため、電気使用量を大きく抑えることができ、条件によっては約90%近い削減が期待できます。
高齢者福祉施設は、24時間365日稼働する施設です。居室数が多くなればなるほど、設備ひとつひとつの消費電力は、施設全体のランニングコストに大きく影響します。省エネ性能の高い設備を選ぶことは、施設運営者にとって電気代の削減につながり、経営面でのメリットになります。
しかし、それだけではありません。 電気使用量を抑えることは、環境負荷の低減にもつながります。エネルギー価格の上昇や脱炭素への対応が求められる中で、省エネ設備を導入することは、社会全体にとっても重要な取り組みです。
つまり、瞬間式電気温水器の採用は、施設運営者にとってのコスト削減であると同時に、省エネという社会課題の解決にもつながっています。
高齢者の健康に配慮した、貯湯しない仕組み
さらに瞬間式電気温水器には、利用者の健康面にも大きなメリットがあります。
貯湯式電気温水器は、タンク内にお湯をためておく構造のため、衛生面から飲用に適さない水となってしまいます。一方、瞬間式電気温水器は、お湯をためずに必要なときだけ加熱する仕組みです。貯湯しないため、飲用可能な水として使用できる点も大きな特徴です。
高齢者福祉施設では、利用者の健康を守ることが最も大切なテーマのひとつです。毎日使う洗面まわりの水が、より衛生的で安心して使えるものであることは、利用者本人にとっても、家族にとっても、施設運営者にとっても大きな安心につながります。
当社が瞬間式電気温水器を推奨する理由は、単に設備として優れているからではありません。 高齢者が安心して暮らせる環境を整えること、そして施設での衛生面・健康面に配慮することを重視しているからです。
これは、まさに高齢者の健康を支える社会的な価値と言えます。
シンプルな構造によるコスト削減
瞬間式電気温水器は、構造がシンプルであるため、イニシャルコストを抑えやすいというメリットもあります。
近年、福祉施設の新築や改修では、建設コストの上昇が大きな課題となっています。建材費、人件費、設備費が上がる中で、必要な機能を確保しながらコストを抑えることは、発注者や事業者にとって非常に重要です。
当社の提案は、単に「安い商品を提供する」わけではありません。高齢者の生活に必要な機能を守りながら、施設運営者や発注者の負担を軽減することを目指しています。
建設コストや設備コストが抑えられれば、福祉施設の整備が進めやすくなります。結果として、高齢者が安心して暮らせる住まいを社会に増やしていくことにもつながります。
つまり、当社の商品は、発注者にとってのコストメリットだけでなく、高齢者福祉施設の整備を支える社会的な役割も持っています。
ビジネス上のメリットが、社会課題の解決につながる
インフィルのエシカル水栓には、3つの大きな価値があります。
1.電気使用量を大幅な削減
施設運営者のランニングコスト削減と、省エネ・環境負荷低減につながります。
2.貯湯しないため衛生的で飲用可能
高齢者の健康や安心、利用者や施設運営者の利便性に寄与します。
3.シンプルな構造でイニシャルコストを抑えやすい
設備投資の負担軽減につながります。
これらは、もちろんビジネス上の大きなメリットといえます。
しかし、それだけではありません。省エネ、高齢者の健康という、現代社会が抱える課題に対して、設備そのものが解決策になっている点に大きな意味があります。
ソーシャルビジネスとは、社会課題の解決と事業性を両立する取り組みです。
その意味で、インフィルのエシカル水栓は、まさにソーシャルビジネスの考え方に基づいた商品だと言えます。
当社が目指す「エシカル」とソーシャルビジネスの関係
当社が大切にしているコンセプトに、エシカルという考え方があります。
エシカルとは、「人や社会、環境に配慮した考え方や行動」を意味します。価格や便利さだけで商品を選ぶのではなく、その商品が誰の役に立つのか、環境に配慮されているのか、使う人にとって安心できるものなのかを大切にする考え方です。
ソーシャルビジネスが「社会課題をビジネスで解決する仕組み」だとすれば、エシカルは「その事業を支える価値観」と言えます。
当社の商品は、利用者にとって使いやすく、施設運営者にとって省エネで、発注者にとってコスト面のメリットがあり、環境にも配慮できるものを目指しています。
これは、単に設備を販売することではありません。
高齢者福祉施設に関わる人たちにとって、より良い選択肢を提供することです。
その意味で、当社の事業は、エシカルな価値観を大切にしながら、ソーシャルビジネスとして社会に貢献する取り組みだと言えます。
まとめ|コスト削減だけじゃないエシカルが生む効果
社会に役立つ商品だからこそ、選ばれ、続けられる
ソーシャルビジネスとは、社会課題をビジネスの仕組みで解決していく取り組みです。それは、特別な活動や大きな社会運動だけを指すものではありません。
毎日使う設備を、より省エネにすること。高齢者が安心して使える水まわり環境を整えること。居室の雰囲気をあたたかくし、暮らしやすい空間をつくること。施設運営者や発注者のコスト負担を軽減すること。
こうした一つひとつの取り組みも、社会課題の解決につながっています。
当社が開発・製造・販売する車椅子用洗面化粧台アクア洗面やエシカル水栓は、単なる施設設備ではありません。高齢者の暮らしを支え、施設運営を支え、発注者の課題に応え、環境負荷の軽減にも貢献する商品です。
利益と社会貢献を別々に考えるのではなく、社会に役立つ商品だからこそ選ばれ、選ばれるからこそ事業として続けられる。その循環を生み出すことが、当社の考えるソーシャルビジネスです。
これからも当社は、エシカルという価値観を大切にしながら、高齢者福祉施設の現場に必要とされる商品を提供し、安心で快適な暮らしを支える事業を続けていきます。
「インフィルウェルネス」とは?
住宅設備を軸としたソリューションプロバイダーの株式会社インフィルによる、福祉施設・パブリックスペースのための製品開発や空間提案を行うプロジェクトです。車椅子利用を前提としたオリジナル洗面化粧台「AQUA」と、“日々の生活をしやすく(Day+Easy)”をコンセプトにした福祉施設向けの製品群「Daysy®」を軸に、誰もが快適に使いやすい製品を開発。設計から施工までワンストップで対応することでお客さまの抱えている課題と丁寧に向き合い、ソリューション性の高い提案を行なっています。
「エシカル水栓」とは?
インフィル独自の電気温水機能付き自動水栓「エシカル水栓」は、福祉施設の中でも特に特別養護老人ホームに向けた製品となります。製品価格はもちろん電気代も含めたトータルコストでの改善と飲用可能という機能面の両立を図った「エシカル」の名の通りの製品となっており、多くの施設で高い評価をいただいています。

