福祉施設やパブリックスペース向けの製品や空間提案を行う「インフィルウェルネス」のWebサイトをご覧いただきありがとうございます。この「エシカルblog」は、インフィル独自の福祉施設向け電気温水機能付き自動水栓「エシカル水栓」に因んだものですが、「エシカル水栓」は従来型の製品と比べて製品価格はもちろん電気代も含めたトータルコストでの改善と飲用も可能という機能面の両立を図ることで「エシカル」の名に恥じない製品となっており、こうして「エシカルblog」で啓蒙活動も兼ねて情報発信をしています。
もともと英語で「倫理的な、道徳的な」という意味の「エシカル」(=ethical)ですが、そこから近年は「自分の消費が、人や社会、環境に与える影響を考慮し、より良い選択をすること」を意味するようになっています。今回は自社の水栓製品ではなく、浄水器でとても「エシカル」な活動を実現しているメーカーの話を聞くことができましたので、「エシカル繋がり」ということでご紹介いたします。ご興味のある方、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
メイスイのエシカルな浄水器
今回話を聞くことができたのは、1973年設立の老舗浄水器メーカー、株式会社メイスイ様になります。「浄水器のメイスイ」としてその名を聞いたことのある方は多いのではないでしょうか?1973年に設立されて以来50年以上浄水器の専業メーカーとして日本各地で使われており、家庭用のものからホテルやレストランなどで使用されるプロユースのもの、オフィスや学校、病院などの公共スペース向けのものまで幅広いラインナップを取り揃えている、まさに大手メーカーなのですが、今回取り上げたいのはメイスイ様がその背後で行なっているゼロ・エミッション*1に向けた活動です。
*1 ゼロ・エミッション:あらゆる廃棄物を他の産業の資源として活用し、最終的に廃棄物をゼロにすることを目指す考え方のこと
循環型社会の実現に貢献するシステムを構築
メイスイ様では「3R(Reuse・Reduce・Recycle)」の原則に基づき、浄水器の回収から再資源化まで一貫したシステムを構築しています(右図参照)。開発・設計段階から環境負荷が少なくリサイクル効率が考えられた製品に始まり、消耗品であるカートリッジ交換を回収する仕組み、そして使用済みカートリッジを工場で再資源化に至るまでを全て自社内で構築しているのです。それによりカートリッジの回収率は95%以上、回収された浄水器の再資源化率は100%との脅威的な達成率を実現。SMBC環境配慮融資において優良評価を獲得や、MMS(メイスイメンテナンスシステム)は「環境に負荷の少ないシステムを構築している」という点から、2016年度グッドデザイン賞を受賞するなど、様々なところでこうした持続可能な経営姿勢が社会的信頼性の向上に結びついているというわけです。

言葉にすると簡単そうにも見えますが、国内主要メーカーではそのほとんどが使用済みカートリッジの対応を「自治体区分に従って処分」としていたり、ヨーロッパやアジア地域では回収システムを構築している海外有名メーカーでも日本では回収システムが実現していなかったりしていることからも推し量れるように、こういった自社回収による再資源化を実現するシステムの構築は並大抵のことでは難しいのが実情です。以下の図のようにメイスイ様の使用済みカートリッジの回収システムを見てみるとその並々ならぬ企業努力の一端を感じ取ることができるのではないでしょうか?
私たちインフィルでももっと「エシカル」にやれることはないかと思わず考えさせられました。

まとめ
いかがでしたでしょうか?今回はインフィルの「エシカル水栓」とはまた異なったフィールドで「エシカル」な活動を行なっているメイスイ様の取り組みについてご紹介いたしました。ゼロ・エミッションに向けた本気の活動を目の当たりにした思いですが、改めてメイスイ様のWebサイトを見てみると水に対する想いが書いてありましたので、最後にそちらについて触れたいと思います。
メイスイの想い
私たちの暮らしに欠かせない水。
あまりにも身近すぎて、
その大切さをつい忘れがちです。
水は限りある自然の恵みであり、
汚してはいけないかけがえのないもの。
安心で、おいしい水をつくること。
それは、何かを加えるのではなく、
安全な水の姿に戻すこと。
そのような水をお届けしたいと考えています。
こうしてメイスイ様の活動を見た後だと、この想いが本当なんだな、本気で取り組んでいるんだなと感じさせられますね。私たちインフィルでは電気温水器付き自動水栓「エシカル水栓」を通じて、「エシカル」な活動に取り組んでいますが、メイスイ様に負けないようにこれからも「エシカル」に取り組んでいきたいと思います。今後ともメイスイ様ならびにインフィルをどうぞよろしくお願いいたします。
「インフィルウェルネス」とは?
住宅設備を軸としたソリューションプロバイダーの株式会社インフィルによる、福祉施設・パブリックスペースのための製品開発や空間提案を行うプロジェクトです。車椅子利用を前提としたオリジナル洗面化粧台「AQUA」と、“日々の生活をしやすく(Day+Easy)”をコンセプトにした福祉施設向けの製品群「Daysy®」を軸に、誰もが快適に使いやすい製品を開発。設計から施工までワンストップで対応することでお客さまの抱えている課題と丁寧に向き合い、ソリューション性の高い提案を行なっています。
「エシカル水栓」とは?
インフィル独自の電気温水機能付き自動水栓「エシカル水栓」は、福祉施設の中でも特に特別養護老人ホームに向けた製品となります。製品価格はもちろん電気代も含めたトータルコストでの改善と飲用可能という機能面の両立を図った「エシカル」の名の通りの製品となっており、多くの施設で高い評価をいただいています。

