福祉施設やパブリックスペース向けの製品や空間提案を行う「インフィルウェルネス」のWebサイトをご覧いただきありがとうございます。この「エシカルblog」では、「エシカル水栓」というインフィル独自の電気温水機能付き自動水栓製品を通じて、特別養護老人ホーム向けに少しでも施設の運営管理を楽にして、スタッフの方の働きやすい環境の実現に役立てればという思いから記事を掲載していきます。今回はちょっと身近だけど見落としがちな「電気温水器の水」についてのお話です。「えっ?温水器の水って飲んじゃダメなの?」と思った方、実は結構多いのではないでしょうか?でも、実は電気温水器の水は飲用には適していないことが多かったりします。一体なぜなのでしょうか?今回はその理由をわかりやすく解説していきます。ぜひ最後までご覧ください。
水道水には「安全にする仕組み」が備わっている
私たちが普段日常生活で使っている水道水は、浄水場でキレイに処理された後、家庭や施設まで届くまでの間に塩素(いわゆる「カルキ」)が加えられています。この塩素が水の中に入っているため、雑菌の繁殖を防ぎ安全な状態が保たれています。そして実はこの塩素、浄水場からの距離に応じて量が調整されています。つまり、家に届くころまでちゃんと殺菌効果が続くように設計されているというわけです。
一般的な電気温水器の仕組みってどうなってるの?
電気温水器は、よく「貯湯式」と呼ばれるのですが、一度水をタンクに貯めて必要な時に加熱して使うタイプの給湯機が一般的です。これがとても便利で、特に夜間電力を使ってお湯を作り置きするタイプは省エネとしても人気です。しかしながら、手を洗うとかだけであればこれで全然問題ないのですが、飲もうとするとちょっとした事情があります。
実は「塩素」が飛んでしまっている?
前述した通り一般的な電気温水器の中では、水が一定期間タンクに貯められたままになります。さらに、定期的に加熱することで、消毒のために含まれていた塩素が飛んでしまうのです。その結果、タンクの中の水は時間が経つにつれて雑菌が繁殖しやすい状態になっていきます。見た目は透明でも塩素による殺菌効果が失われてしまっているため、これでは衛生的に「飲める」とは言えません(実際「飲用不可」とされています)。

じゃあどうすればいいの?
「温水器の水は飲めない」と言われると、ちょっと不安になりますよね。でも、安全にお湯を使いたい!できれば飲めるお湯もほしい!という方には、同じような電気温水器でも別の選択肢があります。
飲めるお湯が使える「瞬間式電気温水器」!
そこでおすすめしたいのが、瞬間式(瞬間湯沸かし式)の電気温水器です。このタイプの温水器は、水をタンクに貯めておかず、使うときにその都度水道水を加熱する仕組みになっています。つまり、常に新鮮な水道水をそのまま使うため、塩素による消毒効果が保たれたままお湯になるんです。だから、お湯も飲用可能な水道水そのまま。赤ちゃんのミルクづくりや料理、お茶・コーヒーに使いたい方には、とても安心できる選択肢です。
インフィルの「エシカル水栓」ではこの「瞬間式」の電気温水器を使っています。なので、飲用可能なお湯を出すことができるのです。
まとめ | 衛生的なお湯がほしいなら、瞬間式電気温水器を検討しよう!
福祉施設やパブリックスペースでよくある電気温水器。同じような電気温水器でも、
・貯湯式は「水をためる+塩素が飛ぶ」ため、飲用に適さない
・瞬間式は「水をためない+塩素が残る」から、飲用OK
というように仕組みに違いから「飲める」「飲めない」に違いがあります。水栓から出るお湯=「飲める」とは限りません。でも、こうして仕組みを知って選べば、安全・安心なお湯生活が手に入ります。自分や家族の健康のために、温水器もぜひ見直してみてくださいね。
「インフィルウェルネス」とは?
住宅設備を軸としたソリューションプロバイダーの株式会社インフィルによる、福祉施設・パブリックスペースのための製品開発や空間提案を行うプロジェクトです。車椅子利用を前提としたオリジナル洗面化粧台「AQUA」と、“日々の生活をしやすく(Day+Easy)”をコンセプトにした福祉施設向けの製品群「Daysy®」を軸に、誰もが快適に使いやすい製品を開発。設計から施工までワンストップで対応することでお客さまの抱えている課題と丁寧に向き合い、ソリューション性の高い提案を行なっています。
「エシカル水栓」とは?
インフィル独自の電気温水機能付き自動水栓「エシカル水栓」は、福祉施設の中でも特に特別養護老人ホームに向けた製品となります。製品価格はもちろん電気代も含めたトータルコストでの改善と飲用可能という機能面の両立を図った「エシカル」の名の通りの製品となっており、多くの施設で高い評価をいただいています。